1月25日(金)に平成30年度の卒業論文発表会が行われました。
今年度は、応用音楽コースが3名と実技専修コースから1名の計4名が発表をしました。
数少ない鉄道の専門高校から来たKくんは、やっぱり鉄道愛があふれる論文を書き上げました。「駆け込み乗車が引き起こされる原因の一つは、発車メロディにある」という仮説を立て、発車メロティの音楽的分析、現場検証と、課題解決のための提案を行いました。
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在学生もたくさん来てくれました |
Eさんは韓国の初等科が行っている音楽科教育について研究しました。日本の統治時代から現在に至る韓国の歴史と社会状況、それと教科書の変遷を見くらべることで、政治的背景が音楽教育にどのような影響を与えてきたかを探ろうという、卒論レベルではかなりチャレンジングな研究でした。
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韓国の歴史から丁寧に‥ |
『野口体操』をご存じの読者の方はいらっしゃるでしょうか。Yさんは音楽の世界では古くから知られる『野口体操』が、今日中学校の保健体育科で扱われる「体ほぐしの運動」と似ていることに着目し、「体ほぐしの運動」を応用した合唱指導法を提案しました。先生方のお話によると、『野口体操』は既に実践していらっしゃる声楽の先生方も多く、そうした現場の声を集めた研究に繋げてみると面白いかもしれない、ということでした。せっかくなので発表時に、実際にどのような動きをするのか私も試してみたかったです!
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活発な質疑応答も行われました! |
打楽器を学んでいた実技専修のFさんは、自分が好んで演奏する「現代音楽」に打楽器が多く使われている事に、素朴な疑問を感じたそうです。ジョン・ケージは、禅に魅了され、騒音や沈黙にも価値を認めるなど、様々な『音素材』に目を向けました。武満徹は、邦楽器にみられる繊細な音色、雑音への意識から見出した『音色と響き』に。スティーヴ・ライヒは、ミニマル・ミュージックに代表される『リズム』に。Fさんは彼らの作品を分析することで、そうした作曲家の三者三様の視点を掘り下げ、さらには打楽器の多様な側面を明らかにしました。「他の楽器ではできないことを可能にしてしまう楽器である」と結論を述べた時の顔は、少し誇らしげでした。
在学生もたくさん聴講してくれました。活発な質疑応答も行われました!今後のテーマ決めや発表の仕方など、多くのことを学べたのではないでしょうか。
とっても緊張していましたが、発表会後は、この笑顔!!よくがんばりました!!!
残る卒業イベントは、27日に行われる卒業演奏会です。これを読んでいる誰もがいらしてよい演奏会です!!!ぜひぜひ、お友達をお誘いあわせの上、いらしてください♪お待ちしてます~!
執筆者:事務助手 福本カナコ
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