【授業紹介 第五弾!】音楽教育実技演習B 澤口遊雲子先生

昨日から入試が始まりました!たくさんの受験生でA館食堂が賑わっておりました。あと数日、全力を出し切ってほしいと思います!がんばれ、受験生!!

さて、他にもまだ紹介しきれていない講義もあるのですが、今年度はこれで最後になります。いつもながら講義名だけでは分からない授業ですね!こちらは、ダルクローズが提唱したリトミックを学ぶ講義です。音楽教育専攻の学生を対象にした講義ですが、他専攻からの聴講生も多くいます。

先生は、この講義を通して「知識と耳をつなげたい」と仰っていました。リズムや楽典などの知識だけをどれだけ貯えたとしても、それを実際の演奏に生かせなければ意味がないからです。

今日は、拍子を感じながらリズムを表現することへの指導がありました。手は4拍子を表すアームビート(簡単な指揮)をしながら足でピアノが弾いたリズムを再現する、という課題に取り組んでいる最中のことです。手は4拍子のアームビートを刻んでいるのですが、足がうまくリズムを保てない学生がいるのです。どうしても手に気を取られてしまって足がおろそかになってしまうようです。先生は「拍子感が感じられないような待ち方はしないように」と仰って、さらに「これは演奏をする上でもとても大切な要素です」と続けていました。

先生のお話によると、音楽を奏でるということは常に自分が演奏している先の事を考えていなければいけないもので、私たちは無意識のうちに「出そうとする音/出している音/出た音」の3つを常に考えながら演奏しているのだそうです。例えば、「次は長いフレーズが来るから息を深く吸おう」または、「休符がある、でも拍感を失わずに待とう」という感覚を持てるのは、演奏する上でリトミックの要素が生かされているからなのです。

リトミックの基本である身体でリズムを感じることを習得していれば、パッと楽譜を見ただけで「同じリズムが3回続いたら、だんだんと盛り上がって3回目には落ち着く」と、フレーズを取る/見つけることができるようになるようです。

リトミックを学ぶことで、音楽の先生として、より生き生きとした音楽の姿を生徒に伝えられるようになるのではないでしょうか。ぜひ学生に履修してほしい、おすすめの講義です!

シラバスをご覧になりたい方はこちらをご覧ください。
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澤口遊雲子 プロフィール;
東京音楽大学ピアノ演奏家コース卒業。38年にわたり幼児から大学生、指導者への指導を行う。ダルクローズの理念「心と身体をリラックスして楽しい気持ちの状態でこそ感性を磨かれる」「螺旋階段のようにいろいろな視点から少しずつ弛まず積み重ねる」を取り入れたレッスンには定評がある。ダルクローズ国際サーティフィケイト並びにライセンス取得。日本ジャック=ダルクローズ協会会員。日本ダルクローズ音楽教育学会会員。日本ソルフェージュ研究協議会会員。東京音楽大学 同付属高校 同付属音楽教室 同付属幼稚園 講師。豊洲・東雲音楽教室 講師。

執筆者:事務助手 福本カナコ

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